2008.10.1 Wednesday - 22:50

Akzidenz Grotesk — 歴史のある古典的サンセリフ書体

Akzidenz Grotesk(アクチデンツ・グロテスク)は、HelveticaやUniversと同じ有名なサンセリフ書体ですが、誕生したのは19世紀であり、群を抜いて歴史のある古典書体です。今から100年以上も前なので、詳細がよく分かってない点も多く、海外のサイトでは今でも熱く議論されています。

後に誕生したHelveticaのもとになったとも言われており、確かにそのデザインはかなり似ていると言えます。欧文書体に興味がある人ならともかくも、一般人から見れば、おそらくHelveticaとAkzidenz Groteskは全く同じものに見えてしまうでしょうね。

東京メトロは民営化後、サインデザインに新ゴ+Frutigerを採用していますが、営団地下鉄の時代には欧文書体はAkzidenz Groteskもしくは、Akzidenz Groteskをベースとした欧文書体が使われていました。今も一部の駅では残っています。

他にもAkzidenz Groteskは身近なところで沢山使われています。Tomatoが手がけたテレビ朝日(tv asahi)、都内のフリーマガジンR25、自動車メーカー日産(NISSAN)などなど。敢えてHelveticaを使わず、Akzidenz Groteskを使うという、こだわりのデザイナーが多いのではないでしょうか。

代表的なサンセリフ書体と並べて見ると、Akzidenz Groteskの特徴が際だっている文字は、個人的に“R”、“J”、“S”ではないかと思います。下記にHelvetica、Univers、そしてあまりいい例ではありませんがArialと比較してみました。(このような書体比較は、是非The Helvetica Book ヘルベチカの本をご覧ください。)

HelveticaとUniversは似ていますが、Akzidenz Groteskは脚の部分がシュっとなってるんですよね。好みはひとそれぞれだと思いますが、私はこの部分が特に気に入っています。Helveticaは王道なだけあって収まりがいい印象ですが、このクネっとした部分が気にくわないという人もいたりします。

古典的書体ですが、2006年には細かな調整とウェイトが追加がされたAkzidenz Grotesk Nextが発売されました。

身近でもよく使われており、有名かつ定番な位置づけですが、HelveticaのようにOS標準だとか、Adobeのソフトに付属しているフォントではなく、入手方法は海外のサイトから購入しかありません。私も購入し所持しています。

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Berthold
http://www.bertholdtypes.com/

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