フォント・パビリオン (Font Pavilion) シリーズ — フォントクリエータによるデジタルフォント素材集

info過去に運営していたフォントブログの記事を再編集して公開をしています。

フォント・パビリオン (Font Pavilion) シリーズは、1990年代のフォントブーム全盛期に、今は無きデジタローグ(Digitalogue)によって発売されていたデジタルフォント素材集です。

1994年にデジタローグのギャラリーが東京・原宿にあり、そこで毎年フロッケ展 FLOKKE(前身は松本弦人氏のマッキントッ書展)が開催され、プロアマ問わない様々なクリエータが、Tシャツやティッシュ、ステッカーなどを販売していました。

当時は世界的なフォントブームでフォント制作ソフトFontographer(フォントグラファー)を使って、オリジナルフォントを制作するクリエータが爆発的に増えた時代です。作成された数々のフォントはフロッピーディスクにデータとして収められて販売されていました。

フォントの出展者が増えたため、フォント・ワールド・エキスポ (FONT WORLD EXPO) が開催されました。その頃、集められたのがこのフォント・パビリオン (Font Pavilion) シリーズで、12作までリリースされました。個性的なフォントから、本格的なフォントまで様々なデザインのフォントがまとめられており、いわゆる元祖デザイナーズフォントの集合体です。

その頃、私自身まだ田舎暮らしの高校生で、本や雑誌で取り上げられる憧れのクリエータが活躍していた時期。東京へ遊びに行った際、一度だけ原宿にあるデジタローグのギャラリーに行ったことがありますが、そこで買ったフォントデータの入ったフロッピーディスクは今でも大切に保管をしています。

この時代にフロッピーディスクを読み取ることは不可能?

昔はよく都内の大型書店に置いてあり誰でも購入できたものですが、デジタローグの解散以後は入手が難しくなりました。たまにフリマアプリで高値で取引されるのを見かけます。

初稿:2009.1