2012.5.23 Wednesday - 10:01
組み合わせて使える「レイヤーフォント」5選
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フォントファイルは通常RegularやBoldなどのウェイトで分かれていることが多いですが、ウェイトではなくデザインを組み合わせ、階層化させて使うレイヤーフォント(※とりあえず勝手に定義しました)をご存知でしょうか。
…と、その前にデザイナーの皆さんにとって一番身近なレイヤーフォントと言えば、Adobe系ソフトウェアをインストールすると追加されているフォント“Rosewood”ではないかと思います。このフォントの‘Regular’はいわゆる外枠デザインで、もう1つの‘Fill’は中を塗りつぶすためのものです。この2つを組み合わせると下記のようになります。
…といった感じの、組み合わせることでデザインのバリエーションが一気に増えるフォントをいくつかご紹介します。フォントのデザインの詳細は各販売サイトをご覧ください。※フリーフォントの紹介はありません。
1. Fun City
ロシアのデザイナーRoman Gornitskyによるポップ・ラウンド系のレイヤーフォント。Level1–6で階層が分けられており、それぞれのレベルで3–4種類、計22種類ものデザインが存在します。組み合わせのバリエーションはほぼ無限といったところ。フルセットで購入して色々と試したくなるフォントです。
» MyFontsで購入する ($20–$300)
2. Idler
アメリカのデザイナーMark Butchko (Lamesville) によるレトロ風味な立体型3Dのレイヤーフォント。メインのDetailとPlain、組み合わせ用のInner、Highlight、Shadow、Solidの4種類のパーツを組み合わせて使います。Detailは単体で使ってもデザイン栄えしそうです。
» HypeForTypeで購入する (£6–£24)
» YouWorkForThemで購入する ($9.99–$39.95)
3. Mr Robot
ポーランドのデザイン事務所Hipopotam studioによる3Dレイヤーフォント。元は児童書籍向けにデザインしたオリジナル書体だそうですが、一般向けにも販売されています。ベース+3つシャドウを組み合わせて立体化します。単純に見出しにも使える可愛らしいフォントです。
» MyFontsで購入する ($24)
4. Duotone
アメリカのデザイナーAlex Sheldon (Match & Kerosene) によるテープのような効果があるレイヤーフォント。フォント名のDuotoneの通り、2つのフォントを組み合わせてテープを貼るように使います。それぞれ色を変えるだけでインパクト大な文字が出来上がります。
» MyFontsで購入する ($50)
5. History
大手フォントファウンダリのTypothequeによる、とにかくすごい本格的なレイヤーフォント。デザイナーはPeter Biľak。全部で21種類の異なるデザインのフォントを組み合わせて、全く違うフォントを生み出すことができます。組み合わせなくても単体で十分使える高品質なデザインとなっており、使い方によってはかなりお得な気分になれそう。バリエーションイメージはPDFをご覧ください。
»Typothequeで購入する (€60–€240)
そういえば、僕もその昔Parkside Streetsというポップなグラフィティ系のレイヤーフォントを作ったことがあります(書籍「DESIGN FONT」に収録)。懐かしいですね。
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