2009.11.6 Friday - 11:39

第24回出版UD研究会「欧文書体の選び方・使い方(ゲストスピーカー・小林 章氏)」に行ってきました

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すでに一週間近く経ってしまいましたが、欧文書体の著書でもお馴染み小林 章氏がゲストスピーカーということで、第24回出版UD研究会に申し込みし話を聞いてきました。あの小林 章氏ということで、定員オーバーのキャンセル待ちなる大盛況だったようです。

結論から言うと、大変有意義な時間で素晴らしいものでした。小林さんは勝手ながら硬派なイメージだと思っていたのですが、笑いありのとても気さくでユニークな方でした。ということでレポートとしてではなく、あくまで個人的な感想として当ブログにまとめてみようと思います。

まずは「デザインの現場」や「欧文書体」でもお馴染み、欧文書体の原理は平筆で書いてみれば分かるというお話から。受付でなぜかペンを渡されたのはこのためでした。すでに何回か出てきている話題ですが、実際にペンで書いてみると納得できます。例えば“A”の右側はなぜ太いか、左側が太いと違和感があるのはなぜか、その理由が手を動かしてみて初めて理解できました。

小林さんはさすがお上手。私も何回かやってみましたが全然うまくいかないんですよね。特にOを正円に近づけたり、Sのバランスをとるのが難しいです。

続いてFrutigerの話題。最近Neue Frutigerをリリースされたこともあり、後半はFrutigerや、Adrian Frutiger氏のお話が中心でした。1999年にFrutiger Nextがリリースされたのにも関わらず、なぜ改めてNeue Frutigerがリリースされたのか、Neue Frutigerの魅力とは何なのかなど、Frutiger好きの私にはたまらない内容でした。

最後に質疑応答。私はこの場で質問はしませんでしたが、終わった後、実はまだ購入してなかった欧文書体2を会場で購入し、小林さんにサインをもらいつつ少しお話をしました。

実は最近アラビア語版Frutigerがリリースされました(Twitterで軽く情報を流しましたが…)。その経緯と日本語版Frutigerもあり得るかどうか唐突に聞いてみました。アラビア語ということもあり、どの辺がFrutigerなのかよく分からないのですが、Adrian Frutiger氏が認めた公式のアラビア語版Frutigerだそうです。

また日本語版Frutigerについては「是非あるといいですね」と笑顔でおっしゃっていました。期待してます!

当フォントブログも時々覗いて下さっているとのことで大変恐縮してしまいましたし、それを聞いてめちゃくちゃ緊張してしまいました。

私はフォントデザイナーでもなければ、フォントに携わる仕事をしているわけでもない単なるデザイナーですが、今後も独自の視点から、多くの人にタイポグラフィの魅力を伝えられるように様々な事例、とりわけ海外の事例を紹介していきたいと思います。

出版UD研究会
http://www.ud-pub.org/

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