2008.9.22 Monday - 00:00
Frutiger — 視認性の高いサインデザインの定番書体
Frutiger(フルティガー)は、Adrian Frutigerという著名な書体デザイナーが、自身の名前を書体名に起用し制作した書体で、今でこそ世界中のサイン書体として使われていますが、元は1960年代にフランス・パリのシャルル・ド・ゴール空港のサイン用書体として制作したものです。
オランダ・アムステルダムのスキポール空港では、この書体をダイナミックに使用していることは、「デザインの現場」などで頻出の話題となっており、有名な話となっています。とにかくでかい!(→参考:アムステルダム・スキポール空港はFrutigerづくし!)
日本においても、民営化した東京メトロのサインデザインリニューアルで、以前使われていたAkzidenz Groteskを廃止し、Frutiger+新ゴの組み合わせが採用されています。またJR東日本でも“○番線”の部分の数字にFrutiger が使われています。
Adrian Frutiger氏は、この他にもHelveticaと双璧をなすUniversや、他にもコンピュータが読み取るために使われている OCR-B や、 JALの新ロゴ(注:再び旧ロゴ)にも採用されたAvenirなどを制作しました。
Frutiger
https://www.myfonts.com/fonts/linotype/frutiger/
アムステルダム・スキポール空港
http://www.schiphol.nl/
東京メトロ – 新しい旅客案内サインシステムの主な変更点について
http://www.tokyometro.jp/news/2005/2005-32_1.html
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