2013.5.8 Wednesday - 20:26
TYPOGRAPHY03 — 人気の国内タイポグラフィ誌第3弾!特集はデザイナーが覚えておきたい「厳選フォント350」
年に2回刊行されている、国内の人気のタイポグラフィ雑誌「TYPOGRAPHY」の第3弾が発売になりました。今回の特集はデザイナーが覚えておきたい厳選フォント350(和文書体50+欧文書体300)です。
和文書体は「タイポグラフィの基本ルール」の著者であり、フォントワークスからディスプレイ書体“くろかね”をリリースしている大崎善治氏が、欧文書体は世界無数のプロフェッショナル向けフォントメーカーやタイプデザイナーのフォントを集めて整理するTypecacheさんが全面監修しています。
和文書体、欧文書体とも、紹介されているフォントはさることながら、基礎的な書体の知識や、デザイナーが疑問に持つであろう点が徹底的に解説されており、とにかく濃い、濃すぎてお腹いっぱいに、むしろ胃もたれするぐらいの濃厚な内容となっています。
個人的には、ライニング数字やオールドスタイル数字、スモールキャップやリガチャなどの欧文フォント用語解説や、Garamond、Caslon、Centuryなど同じ名前なのに違う書体に関する比較、欧文フォントの賢い買い方がとても助かる内容でした。とても分かりやすくまとまっています。
ここで紹介されている書体はあくまで監修者が選んだもの。結局どのデザインにどの書体が合うかはデザイナーの判断が試されるところ。デザイナー自身の好みや価値観も十人十色なので、まずはこの中からパラパラと眺めて好みの書体を見つけてみるのが良いですね。
この他にもタイプバンクからリリースされている永原康史氏のかなバンク「フィンガー」、イワタから順次発売予定の朝日書体などの最新タイポグラフィ関連のニュースや、「欧文書体のつくりかた」「これ、誰がデザインしたの ロゴ編」「フォント探検隊が行く」「InDesignで欧文組版」など、今号も人気の連載記事が満載です。
また2013年5月18日(土)には、刊行記念イベントTypeTalks第16回「知ろう! 選ぼう! Helveticaだけじゃない欧文フォント」が東京の青山ブックセンター本店にて催されます。Typecacheさんや小林章さんが出演されますので、興味がある方は是非。
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さて(ここからが本題)、今回私も3回目のWebフォントの連載記事を執筆しました。
今回はプロフェッショナル向け日本語Webフォントサービスであるフォントプラス (FONTPLUS) を運営するソフトバンク・テクノロジー株式会社(以下SBT社)に、最新の動向や同社が考えるWebフォントについて取材を行いました。
SBT社はフォントメーカーではなく、日本を代表するIT企業であるソフトバンクグループの情報システム会社です。そういった立場であることもあり、Webフォントだけの話題に留まらず、Webサイトの本質についての興味深い話をたっぷり伺うことができました。
また実際のWebフォント導入事例のほか、2012年夏〜秋ごろに行われたフォントプラス (FONTPLUS) サービスサイトリニューアルのポイントについてもまとめてありますので、是非ご覧ください。
誌面サンプルは出版社の方に提供いただきました。どうもありがとうございました。
グラフィック社 – TYPOGRAPHY 03
http://www.graphicsha.co.jp/book_data.php?snumber3=1305
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